ニッカン・インペリアル。 それは、日本の誇る老舗金管メーカー「日本管楽器製作所（ニッカン）」が、長年培ってきた技術のすべてを注ぎ込んだ、まさに集大成とも言える一本です。 製造は1970年代後半〜1980年代初頭。ヤマハとの統合期にあたり、ニッカン最後のフラッグシップ最高級モデルであり、ヤマハ初の系譜にもつながる記念碑的モデル。 この楽器には、ニッカンが歩んできた日本製金管楽器の歴史と、その終着点としての誇りが詰まっています。 あまり吹かれていなかったのか、全体的に非常に良好な状態で、各抜き差し管やピストンの動きもスムーズ。機密性もバッチリです。 オーバーホール済みなので、手にしたその日から即戦力として演奏に使っていただけます。 音色は、クラシックにもジャズにも寄り添う柔らかさと深み。現代の楽器ではなかなか出会えない、懐かしく、あたたかい「ジャパン・オールド」らしい響きが魅力です。 量産モデルでは味わえない、丁寧な作りと職人の手仕事の温もり。 今となっては、こうしたコンディションの良い個体に出会えること自体が貴重になりつつあります。 今回は手持ちの楽器整理のために出品しますが、とても思い入れのある一本なので、 「ニッカンの最後であり、ヤマハのはじまり」というこの楽器を、ぜひ大切に吹いてくださる方にお譲りできたら嬉しいです。 簡易ケースに入れて厳重にして発送いたします。